NPO湿潤治療(モイストケア)を推進する会

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2015/05/07(木曜) 11:44

会員の活動紹介-8

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今月は福岡市、堺整形外科医院 福岡スポーツクリニックの理事長である堺研二先生にお話しを伺いました。

 

ー 医師としてのキャリアを教えてください。

1991年産業医科大学医学部卒業、2年の研修期間を経て関節鏡手術のパイオニア陳永振博士の元で5年間勤務後、地元の病院での勤務医を経て、2001年に堺整形外科医院を開業しました。

 

ー 湿潤治療を知ったのはいつ頃ですか?

湿潤治療は2004〜5年くらいに雑誌か何かで見た後にネットでいろいろと調べ始め、スタッフと協議を重ねながら湿潤治療を取り入れる方向で取り組み始めました。

浅い擦り傷や軽度のヤケドなどで様子を見ている時、たまたま家内が指先をざっくり切ってしまうケガをし、これはいい機会(笑)だと思って処置の経過をしっかりと観察し、確信を持って湿潤治療に切り替えました。

それ以降はすべての外傷は湿潤治療で行うようになりました。

 

ー 湿潤治療を導入するにあたり、不安はありませんでしたか?

当院では病院名に「スポーツクリニック」とあるように、当院のスタッフがサッカーチームのトレーナーとして関わっていることなどもあり、院内だけでなくスポーツの現場で様々なケガの処置に接する環境が存在しています。そのような中、湿潤治療の効果が目に見えてわかっていた利点もあり、またトラブルなども発生したことも無かったのでスムーズに(湿潤治療に)移行できましたね。

 

ー 湿潤治療を行っていて印象的なことはありますか?

今までお話したように外傷に関しては湿潤治療を取り入れておりました。

が、実は手術後の処置に関してはかなり厳格に消毒を行っていたのです。

開業以来ずっとそのように行ってきましたし、そのまま(従来の処置)でも特別に問題が発生していたわけでも無かったので続けておりました。

ところが2009年に40代の患者さんの手術をしたとき、術後のキズがどうしても治りきらない(塞がらない)んです。今までの常識から医学的に普通に考えると骨髄炎を起こしているようにも見えるんですね。但し痛みや腫れはあまりない・・・でも治らない。で、患者さんもこれ以上仕事を休むわけにはいかないから退院させてくれという状況になりまして・・・思い切って最終的な判断として一切消毒を止めて水道水で処置をすることにしたのです。そうすると翌日からみるみる治ってきて・・・。

頭ではわかっていても当たり前の感覚として従来の習慣から抜けきれていなかったというか、20年間やってきた消毒の常識、呪縛から抜け出せなかったのですね。

結局この件が大きなターニングポイントとなり、以後手術も含め、すべての処置が湿潤治療になりました。

 

ー 湿潤治療普及のためにはどうすればよいでしょうか?

先ほど申し上げたように当院が関係したスポーツの現場ではだいぶ広がって来たように思います。

また当院に治療に来る患者さんにはある程度の治療ができたらプラスモイストを渡して後は自分で処置してくださいという形にして啓蒙活動も行っています。そういった患者さんの口コミでも徐々に浸透しているような気がします。

また非常勤で来る若い先生も殆どが湿潤治療を知っているんですが、自分の所属する大学ではできないという話は聞きます。ただ若い先生方は確実に理解されているので、彼らがもう少し上の役職になる時期になれば一気に広まっていくのではないでしょうか?

私自身もできるかぎり湿潤治療を広めることに力を注ぎたいと思っています。

 

医療法人 堺整形外科医院    

福岡スポーツクリニック

http://www.med-sakai.jp/clinic/sports_clinic

 

3333 回読まれました 最終修正日 2015/07/15(水曜) 13:53