NPO湿潤治療(モイストケア)を推進する会

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2015/10/05(月曜) 11:35

会員の活動紹介 - 13

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今月は横浜市鶴ヶ峰で開業されている「たいクリニック」の田井重行先生にお話を伺いました。

 

ー 医師としてのキャリアを教えてください

平成3年に順天堂大学医学部を卒業、大学病院の泌尿器科と麻酔科に勤務しました。その後、平成6年に都立墨東病院麻酔科に勤務、そして平成20年に「たいクリニック」を開院致しました。

 

ー 湿潤治療を知ったきっかけと時期をおしえてください。

墨東病院では救命センターでの勤務もあったので、その時に湿潤治療を経験していました。救命センターではその時点で外傷に関してはに湿潤治療の処置を行っていたので、私もそこで治療法を学んでいきました。また、院内の講習会などでも湿潤治療は取り上げられていたので、特別な治療とは思っていませんでした。 なので開業して擦過傷を負った患者さんが来院して湿潤治療を施したときに患者さんが「先生、消毒しなくていいんですか?」って問われたとき、自分自身は湿潤治療が当然だと思っていたので意外な感じがしたんです。そうしたら実はウチの受付のスタッフとかもみんな知らなくて、逆に驚いたくらいなんです。その患者さんも翌日来院したときに「こんなに早くキレイになるんですね!」と驚かれていたのを記憶しています。後から調べると近辺の外科に2週間くらい消毒に通っているという患者さんの話も聞いて、周りとのギャップを感じたわけです。

 

 ー 大学病院など大きな病院では湿潤治療を行っていないという認識があったのですが、墨東病院はそうではなかったんですか?

少なくとも救命センターにおいては外傷に関しては湿潤治療でしたね。私は当時麻酔科に所属していたので、それ以外の部署に関しては確認していませんが・・・。また救命センターには若い医師が多かったので、因習に囚われずに湿潤治療を行っていたのではないでしょうか。

 

 ー 先生の中では湿潤治療は特別な治療では無かったのですね?

確かに一番最初はこんなんでいいんだ、消毒しなくていいんだっていうのはビックリしましたが、それが現場で普通に行われていたので当たり前だと思っていました。

当院はペインクリニックと泌尿器科がメインなので外傷で来院する患者さんは多くないんです。で、泌尿器科の患者さんが他の外科で消毒している話を耳にしてなるほどと・・・。外科系の先生はそれ(旧来の治療)で治していたという自負もあるので変えられないのでは無いかと思います。特に外科の方々は技術を習得するのに修行(?笑)というか徒弟制度のような風習があるので・・・親分の言ったことは絶対的な縛りがあり、そこから脱却するのが難しいんでしょう。私は泌尿器科と麻酔が専門だったので外科一筋の先生方と教えられてきたことが違ったので、何の縛りも無く湿潤治療を行えていたのだと思います。ただし、広範囲や深い熱傷に関しては経験も少ないこともあり正直、自信が持てないところなんです。特に感染に関しては怖さがあるので24時間体制が可能な大きな病院を紹介する形にしています。もちろん希望する患者さんに関しては湿潤治療での処置を行いますが・・・。

 

ー ペインクリニックの医師として伺いたいのですが、湿潤治療の痛みの緩和に関してはどのようにお考えですか?

皮膚というのは身体の一番の防御機能なのですけど、それが欠損し、神経などがむき出しになると考えればその部分を外界から遮断すれば痛みが治まるのは理に適ったことですよね。急性の痛みというのは危険を知らせる重要なサインなんです。だから無くてはならいもの。しかしずっと放っとくと痛みが痛みを呼ぶことがあって、神経が炎症を起こしたり、血流が悪くなったりで、それが慢性的な痛みとなったりするんです。そういうことを考えると痛みを放置することは身体にとって基本的には良いことでは無い。当然傷の治りにも悪影響を与えることになるのかもしれません。痛みが取れるのであれば積極的に取るべきだと思います。

 

 ー 今後湿潤治療を普及させるために何をすれば良いと思いますか?

こどもやお母さんが集まる場所で講習会をやったり、幼稚園の園医を行っているので幼稚園の先生たちに湿潤治療の話をするようにしています。そういう所で普及を図っていきたいと思っています。医者に関しては患者さんがその意思を伝えて湿潤治療を行わざるを得ない状況を作っていくのもひとつの方法かもしれませんね。

 

たいクリニック
http://www.tai-cl.com

2398 回読まれました 最終修正日 2015/10/05(月曜) 11:46
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